日産【セレナHV】試乗記⑤「S-HYBRIDを無理に褒めてみた・・・」
いままでの試乗レポートは以下
- 日産【セレナHV】試乗記①「本当にハイブリッド?体感できない・・・」
- 日産【セレナHV】試乗記②「メリットがわからないハイブリッド・・・」
- 日産【セレナHV】試乗記③「ハイブリッドは満足度高し」→カラクリ
- 日産「セレナHV」試乗記④「S-HYBRIDは減速時に作動する」
ハッキリ言ってかなり苦しい内容。
そして、読んでるうちにちょっとイラッと・・・
やっぱり、このモデルチェンジの前提というか、
ハイブリッドへの捉え方、期待とか、
実際の性能面とか、試乗の感想とか、
色々踏まえた上で、なんだかなー・・・
という内容。
日産さん、もう少し気合入れて欲しいです。
リーフの展開はめちゃくちゃワクワクするのに、それ以外が・・・詳細は以下からご覧ください。
いや、なんとコメントしていいのか・・・日産 新型セレナハイブリッド(S-HYBRID)試乗レポート/小沢コージ
もうクルマをハードで語る時代じゃない?
いや~まさしく仁義なき戦い!となっている最強ライバル、ステップワゴンとの熾烈なバトルの最中、この日産はちょっとズルいくらいに上手いんじゃない?って思っちゃいましたよセレナHYBRID、正確には「セレナS-HYBRID」!現在、Mクラスミニバンで販売トップをひた走る日産 セレナのマイナーチェンジなんだけど、ぶっちゃけ最大の魅力は「減税額」と、キラリと青く光る「ハイブリッド」のエンブレム。JC08モード燃費が1km/L向上し、数カ月前に追い越されたばかりのライバル、ホンダ ステップワゴンを再び逆転してクラス最良の15.2km/Lに!
結果、減税率が75%から100%に上がったのもウレシイけど、なにより効果的なのはエンブレムだ。『S-HYBRID』の8文字が自慢げにサイドとリアに入っている。
ズルいほどいいかも(笑)
一見小さい変更だが、これが街中でやたら見かける現行セレナと並ぶと、意外に目立つこと目立つこと。っていうか同じクルマに乗ってると自意識過剰になるだけかもしれないが(笑)。
しかし、ぶっちゃけこれを心の底からハイブリッドと呼べるかって、ジャーナリストとしては若干心苦しいものがある。一応“S”と前置きの入ったハイブリッドだが、以前のナシ状態と比べて何が違うのかって、既にエンジンスターター用、再始動用として使っているエコモーターの出力が1kWから1.8kWに上がって、走行用動力として使えるようになったことと、電力の安定用に鉛バッテリーがもう一個追加されてるだけ。事実、ハイブリッド化による実質的値段アップにしろ、その差わずか8400円。まさにプチハイブリッド、いやプチプチハイブリッドと呼んでも差し支えないレベルであり、正直、トヨタ プリウスや、ホンダ インサイトと比べちゃうと、「もーしわけない!」って感じなのだ。
燃費は真夏より秋冬に期待
乗ってみてもフィーリングはマイナー前とほぼ同じ。
元々日産 セレナはMクラスミニバンでいち早くアイドルストップ機能を設定したクルマなだけに、エンジン停止は珍しくなく、ハイブリッド化により新たにスターターモーターによるパワーアシストが行われるようになったけど、モーター出力は換算するとわずか2.4ps。それもアシストされる時速15~40kmの速度域では、その分、エンジン出力を下げるという。
結果、燃費が向上しているのだが、ホント、乗ってる限りは違いに気付かないのだ。
もっとも今回の改良でバッテリーの充電状態は向上。
以前はアイドルストップしなかった状況下でも、今度は止まるようになったけれど、今回試乗したのは8月末の超真夏日の真っ昼間。よってエアコンはほぼ全開で、あまり止まりませんでした(笑)。だからメーター計測燃費も、橫浜駅周辺から大黒ふ頭を往復してみて12.8km/Lで、たまに13km/Lを超える程度。
確かにいいけど、マイナー前と比べて感動的なほどではなく、悪くないなって感じ。最もコレはエアコンを使わない春秋だともっと違いが出てくるのかもしれませんけど。
それよりセレナに改めて乗って感じたのは、ナンバーワン人気に繋がる質感の高さだ。特にインテリア。インパネはメーター表示に「S-HYBRID」と入った以外は変更はないが、樹脂のシボの感じとかオーガニックなデザインはやっぱりクラストップの上質感だし、乗り心地も剛性感があっていいし、シートそのものもしっかりとしている。
ライバルとは違う跳ね上げ式の3列目シートにしろ、一見ステップワゴンの回転収納式の方が効率良さそうに見えるが、実はラゲッジフロアの荷物を完全に外に出すことなく上げ下げが出来て、セレナ式のほうが便利なんだとか。
やっぱりクルマは使ってみないとわからないものです。
ユーザーの姿勢をよく見ているチェンジ
というわけで純粋にクルマをハードとして見た場合はさほど変わってない新型 日産 セレナ。しかしそれはそれで凄い戦略であり、特にライバル、ホンダ ステップワゴンと比べると狙いの正しさが分かる。
今回燃費はJC08モードでみてクラス最良の15.2km/Lとなったわけだが、ステップワゴンが15.0km/Lだから、その差たったの0.2km/L。ぶっちゃけ実質的には無視できる範囲だ。だが税制的にはエコカー減税率が75%から100%になり、その差、約3万5000円だから相当デカい。価格上昇分の8400円を補ってあまりある。見た目も新たにHYBRIDエンブレムだけでなく、ヘッドライトには薄いブルーのインナーレンズが入ったり、リアコンビランプがクリアタイプになっていたり、薄いブルーのメタリック塗装が選べたりと総じて効果的。
実際、今のクルマ販売現場はぶっちゃけハードをあまり見比べないのが実情。「なんか安いのない?」「燃費いいのない?」って尋ねてくる客は多く、そう考えると新型セレナは、そこを見事にピンポイントに付いてくる。
我々クルマ好きはつい「内装が良くなった」「走りが良くなった」を重視しがちだが、一般ユーザー、特にミニバンユーザーは「安さ」と「エコ」。他は極端な話、ある程度あれば変わらなくてもいい。そうでなくともミニバンを本格ハイブリッド化すると室内が狭くなるのがオチ。某社の本格HYBRIDミニバンがいい例だ。となると逆に、基本の広さがガソリン車と全く変わらない今回のS-HYBRIDの方が「正義」だと言えなくもない。
要するに、我ながら「走ると前とあまり変わってない」って文句は、クルマボケしたマニアのたわごとと言えなくもないのだ。最大の問題は燃費、そしてイメージ!それが現実!! そうでなくとも新型セレナは、2列目シートにすべて3点式シートベルトを採用するなど、安全性も向上させている。
ついでにさらに見た目や走りがハードな「ライダー」仕様にも、今回HYBRID車を用意し、免税を獲得。結果、新型セレナの受注数の9割以上がHYBRIDだという。もはや“S-HYBRID専用車”と言っても差し支えないレベルなのだ。変えるべき所を効果的に変えて、余計なことはしない。ホント、最近の日産さんって良くわかってますよねぇ。
ここまでしても褒めないといけなかったんでしょうか・・・
こんなに無理のある試乗レポートは初めてみました。。。
ハイブリッド化と謳ったのに、
「ほとんど変わっていない」ことをどう受け取るのか?
日産は、ワクワクする。と表現し期待感を煽りました。そして、燃費だけでなく、モーターアシストで走行性能も上がる?
という期待感も。
個人的には、ここに最大の違和感を感じますし、不満を感じます。
「走るまえと変わってない」というのはマニアの戯言ではなく、
期待して試乗した消費者の落胆の声です。
本当にワクワクさせるなら、
広さを変えずに、燃費を大きくUPしましょうよ。
「変わってない」ではワクワクなんてしませんし、
この試乗レポートで述べられているように、エンブレムで満足?
この部分は、消費者をバカにしているとさえ思ってしまうのですが・・・
あと、モーターアシストした分、ガソリンの出力が下がる・・・
走行性能は全く上がらないわけですね・・・
直接比較できるものではありませんが、スズキの新型ワゴンRは、
広さを変えずに、燃費も走行性能もUPしています。これでこそ、ワクワクするモデルチェンジでしょ?
ミライースも、CX-5も、ワゴンRも、ここ最近の人気車は、
試乗会を積極的に行います。
それは、そのクルマの性能に自信があるから
そして、そのクルマが本当にいいものなのか?ワクワクする新型車なのか、
消費者はシビアな目で見ています。
無理に良い物に見せる。という手法はもう古いし、
本当に体感できる価値こそが求められているのではないでしょうか。
乗ってみて「変わってない・・・」はあまりにも寂しい・・・
変わってないなら、ワクワクする。なんて煽らずに、
「価格据え置きで簡易ハイブリッドをつけました」と素直に言って欲しい。
だって、ただのマイナーチェンジなんですから。
と、かなり批判的なことを書きましたが、
あくまでも日産の姿勢の話であって、セレナ自体が良い車であることは
変わりません。
日産が好きだからこそ、セレナがいいクルマだからこそ、
ノートのエコスーパーチャージャーの位置づけを含めて、近頃の日産の展開には、なんだか残念な思いをしてしまいます・・・
やっぱり燃費がいい車がイイ!という方は、
トヨタのNOAHやVOXYがハイブリッド化される来年を待つ。
という選択肢もあるかもしれませんね。
トヨタ「ノア」「ヴォクシー」にもハイブリッド → 13年発売・25km/L?
ただ、セレナS-HYBRIDがこんな感じだと、トヨタが本気を出さないかも。。
トヨタ「ヴォクシー・ハイブリッド」は高価な残念パターン?
関連エントリーは以下から
※セレナの試乗レポート一覧は、こちらから
日産「セレナ」の情報
日産「セレナハイブリッド」vsホンダ「ステップワゴン」徹底比較!
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- posted: 02:09
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Comment
ただのアンチ日産やね
2012-09/19 22:41 (Wed)
あなたの思い込みの激しさにも、読んでるうちにちょっとイラッと・・・
2012-09/28 23:11 (Fri)
最近の日産は割り切りが強いな。
2012-09/29 19:28 (Sat)
値段も変えずに燃費を向上させる策としては「あり」なのでは?
2012-10/06 17:49 (Sat)
似非ハイブリッドと言いたくなるのは分かるが…。
ノートもそうだが、このクラスの購入層は現実主義。
結局、商品の魅力が良ければ売れる。
良いから売れている。
2012-11/04 23:23 (Sun)
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