フォルクスワーゲンの環境戦略 「Think Blue.」
- 2011-10/08 (Sat)
- VW

フォルクスワーゲンの環境キャンペーン「Think Blue.」が日本でも本格的な活動を始めました。
本日・明日と、東京の二子玉川で「Think Blue. Day」というイベントが行われます。
テーマは、「楽しみながらできるエコ。フォルクスワーゲンと一緒に体験してください。」
大きく2つのイベントがあり、
1つ目は、身近なエコ活動を体験できる「Think Blue. Tour」
身近なエコ活動を体験しながら、フォルクスワーゲンのThink Blue.の考え方や、環境技術を学んでいくという内容です。
2つ目は、「エコドライビングトレーニング」
先ほどの記事で書いたように、マツダの試乗キャンペーンと同様、エコな運転の仕方を教えてくれるというものですね。
フォルクスワーゲンは、他の自動車会社とはやや異なる環境戦略をとっています。
というのも、フォルクスワーゲングループは、世界No.1を狙う、大変販売車数の多い企業です。年間の販売数は1千万台近くになります。この大量のクルマの環境性能をあげるためには、独自の戦略を取る必要があります。
欧州では、販売車の平均CO2排出量への規制があるため、販売車全体の環境性能を上げる必要があるのですが、販売車両数の多いフォルクスワーゲンは、一部の燃費性能が高い車種を売り、全体の平均値を上げることは難しくなります。
そのため、販売車種全体の環境性能を上げ、燃費の悪いクルマも含め全体を底上げしていく必要性があります。
プリウスのような燃費性能に特化したクルマで、企業全体の燃費イメージをあげようとするフラッグシップ型の戦略ではなく、実際に販売車両全体の燃費性能を上げていく全体戦略が必要だったのです。
フォルクスワーゲンは、HVやEVのような新型パワートレーンの開発ではなく、多くの車種に展開でき受容性の高い価格で実現できる基本技術のレベルアップに注力しました。
このあたりは、提携関係にあったスズキとも近い背景があり、大衆メーカーらしい(VWは欧州では、完全な大衆メーカーです)、身近なエコカーの開発が必要不可欠だった訳ですね。
もちろん、HVやEVの開発も行なっていますが、日本メーカーのように主力車種になるものではありません。HVは大排気量の高級車向けの、EVは小型シティービークルとしての役割を与えている印象です。
事実、フォルクスワーゲンの主力エコカーは、ブルーモンションモデルと言われるもので、エンジンを主力動力源とするエコカーになります。このあたりは、マツダのスカイアクティブと非常に近しいエコカーの考え方です。
そして、マツダの「SKYACTIV」にあたるエココンセプト・エコ技術が、、、

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フォルクスワーゲンの「BlueMotion」です。
以下、VWのWEBサイトで紹介されている「BlueMotion」の説明図です。
【BlueMotion Technologies】
低燃費、そして低排ガスという今のクルマと、それを取り巻く環境にとっての大きな課題に対処するために…。フォルクスワーゲンが展開する新しいアンブレラ(包括)ブランドが「BlueMotion テクノロジー」です。そこには、燃料消費とCO2排出量を大幅に低下させるテクノロジー、そしてそれを搭載したモデルのすべてが含まれます。

BlueMotion搭載の初代モデル「Polo BlueMotion」は、以下のように紹介されています。
特殊な技術は使わず実用性も犠牲にしない。しかし燃費には徹底的にこだわる。それがBlueMotionです。
低燃費と低エミッションを徹底追及したモデルとして、「BlueMotion(ブルーモーション)」の名を初めて冠したモデルが、2006年にヨーロッパでデビューしたポロ BlueMotionです。2010 年には新型となったポロ BlueMotionが登場し、100キロ走行あたり、わずか3.3リッターの燃料消費(CO2 87g/km)と、世界で最も燃費効率に優れた5シーターカーとなりました。 現在、このBlueMotionシリーズはポロやゴルフをはじめとする各モデルに設定されています。最新の1.6リッター TDIエンジンを搭載するゴルフ BlueMotionは、3.8リッター/100kmという低燃費を実現。CO2排出量も99g/kmと、ポロより大きなボディを持ちながらも、初代のポロBlueMotionと同等の低燃費、低エミッション化に成功しています。
BlueMotionに共通した特徴は、まずエンジンに高効率なTDI=直噴ディーゼル・ターボを採用していることです。このエンジンには、ギア比を高めに設定したマニュアルギヤボックスが組み合わされ、更にはエンジンや触媒の改良、ボディの空力特性の改善、転がり抵抗を減らしたタイヤの採用などと相まって、驚異的な低燃費を実現しています。
たとえばポロ BlueMotionの場合、走行100km当たりの燃料消費量はわずか3.9リッターに過ぎず、走行1kmあたりのCO2排出量も、わずか99gに抑えられています。また更に、近々登場するゴルフ BlueMotionはそれを更に凌ぐ3.8リッター/100kmという低燃費を実現。CO2排出量も99g/kmと、つまりポロより大きなボディを持ちながら、一層の低燃費、低エミッション化に成功したのです。
こうしたエココンシャスなクルマでありながら、日常の使い勝手を一切犠牲にしていないのも、BlueMotionの大きなポイントです。エンジンは低速域から豊かなトルクを発生し、動力性能も十分以上。室内の広さや装備にも差は無く、つまり乗員全員が快適に過ごすことが可能です。つまり、高効率性のために何かを犠牲にする必要は、まったく無いのです。
エコとガマンは必ずしもセットにはならない。それを証明しているのが、このBlueMotionだと言えるでしょう。
さらに、2009年3月のジュネーブモーターショーでは新型ポロも発表になり、同時に展示された新しいポロ BlueMotion コンセプトカーは燃料消費量3.3リッター/100km、CO2排出量87g/kmとより一層向上しています。
まさに、スカイアクティブに近い開発方針。ガソリンエンジンと車体の軽量化を中心とする既存技術の進化の積み重ねによるエコカー開発ですね。ピラミッドの一番下のベースとなる技術は、DSG:ギアボックス/TSI:ガソリンエンジンによるパワーユニット(最近TVCMでも言われているダウンサイジングを実現する技術です)/TDI:ディーゼルエンジン技術。という、基礎技術の延長線上にある技術です。
ただし、フォルクスワーゲンの「BlueMotion」は、エンジンを中心とする基礎技術の進化だけではありません。その先にHVやEV開発といった新型パワートレーンの開発も含まれた考え方です。
実際、ピラミッド図にも、ハイブリッドドライブや電動ドライブの記述が見られますね。
特に、電気自動車モデルは、「Blue-e-Motion」というブランドを付けているように、ブルーモーションの進化系との位置づけでしょうか。
つまり、フォルクスワーゲンの環境戦略は、汎用性の高い基礎技術の進化を中心にした新型パワートレーンの開発まで含めた非常に大きな構えのものだということがわかると思います。販売量の多いフォルクスワーゲンだからこその全体を底上げするための戦略といえるでしょう。
さらに、フォルクスワーゲンの環境戦略はクルマだけに留まりません。クルマをつくる過程や燃料はもちろん、クルマとは直接関係のないエコ活動全てをサポートするものです。
例えば特徴的なものをあげるとBiodiversityという活動。生物多様性を守る活動です。
代表的な動物としてホッキョクグマの保護活動への支援が挙げられます。


このように、フォルクスワーゲンの環境戦略は非常に多岐にわたり、
・エコカーの開発(ガソリンエコカー、ディーゼルエンジンエコカー、HV、EVなど)
・生産過程や燃料源のエコ化
・クルマ以外の環境活動
など、社会全体に大きな影響を与えるものです。
だから、環境コンセプトもクルマだけでなく社会全体を意識した「Think Blue.」というものなんですね。
まさに、エシカルなクルマ会社のあり方のお手本のようなもの。この様な活動が実際に大きな効果を発揮しているのだとすれば、フォルクスワーゲンこそ最もエシカルカーに近いクルマをつくる企業だと言えると思います。
このような活動が、コミュニケーション上の扱いにとどまらず、実態を伴ったものに発展していくことを願っています。そして、トヨタを始めとする日本企業にもこのような活動を積極的に実施して欲しいものです。
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※デミオスカイアクティブや、フィットHVの試乗&実燃費情報はこちらの記事。
※デミオクラスの新型ハイブリッド車「アクア」(プリウスコンパクト)情報はこちらの記事。
※スカイアクティブ第2弾「新型アクセラ・スカイアクティブ」の情報はこちらの記事。
※ダイハツ・ミライースの試乗&実燃費情報はこちらの記事。
※ミライース以上の燃費が予想される、次期スズキアルト情報はこちらの記事。
※ついに発売開始トヨタの軽自動車「ピクシス・スペース」の情報はこちらの記事。
※フォルクスワーゲンのエコカー「ブルーモーション」については、こちらの記事。
※その他のさらに詳しい情報は、こちらまで♪
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エコカー購入前に是非こちらも参考に!ワングレードUPのエコカーが買えます!

フォルクスワーゲンの「BlueMotion」です。
以下、VWのWEBサイトで紹介されている「BlueMotion」の説明図です。
【BlueMotion Technologies】
低燃費、そして低排ガスという今のクルマと、それを取り巻く環境にとっての大きな課題に対処するために…。フォルクスワーゲンが展開する新しいアンブレラ(包括)ブランドが「BlueMotion テクノロジー」です。そこには、燃料消費とCO2排出量を大幅に低下させるテクノロジー、そしてそれを搭載したモデルのすべてが含まれます。

BlueMotion搭載の初代モデル「Polo BlueMotion」は、以下のように紹介されています。
特殊な技術は使わず実用性も犠牲にしない。しかし燃費には徹底的にこだわる。それがBlueMotionです。
低燃費と低エミッションを徹底追及したモデルとして、「BlueMotion(ブルーモーション)」の名を初めて冠したモデルが、2006年にヨーロッパでデビューしたポロ BlueMotionです。2010 年には新型となったポロ BlueMotionが登場し、100キロ走行あたり、わずか3.3リッターの燃料消費(CO2 87g/km)と、世界で最も燃費効率に優れた5シーターカーとなりました。 現在、このBlueMotionシリーズはポロやゴルフをはじめとする各モデルに設定されています。最新の1.6リッター TDIエンジンを搭載するゴルフ BlueMotionは、3.8リッター/100kmという低燃費を実現。CO2排出量も99g/kmと、ポロより大きなボディを持ちながらも、初代のポロBlueMotionと同等の低燃費、低エミッション化に成功しています。
BlueMotionに共通した特徴は、まずエンジンに高効率なTDI=直噴ディーゼル・ターボを採用していることです。このエンジンには、ギア比を高めに設定したマニュアルギヤボックスが組み合わされ、更にはエンジンや触媒の改良、ボディの空力特性の改善、転がり抵抗を減らしたタイヤの採用などと相まって、驚異的な低燃費を実現しています。
たとえばポロ BlueMotionの場合、走行100km当たりの燃料消費量はわずか3.9リッターに過ぎず、走行1kmあたりのCO2排出量も、わずか99gに抑えられています。また更に、近々登場するゴルフ BlueMotionはそれを更に凌ぐ3.8リッター/100kmという低燃費を実現。CO2排出量も99g/kmと、つまりポロより大きなボディを持ちながら、一層の低燃費、低エミッション化に成功したのです。
こうしたエココンシャスなクルマでありながら、日常の使い勝手を一切犠牲にしていないのも、BlueMotionの大きなポイントです。エンジンは低速域から豊かなトルクを発生し、動力性能も十分以上。室内の広さや装備にも差は無く、つまり乗員全員が快適に過ごすことが可能です。つまり、高効率性のために何かを犠牲にする必要は、まったく無いのです。
エコとガマンは必ずしもセットにはならない。それを証明しているのが、このBlueMotionだと言えるでしょう。
さらに、2009年3月のジュネーブモーターショーでは新型ポロも発表になり、同時に展示された新しいポロ BlueMotion コンセプトカーは燃料消費量3.3リッター/100km、CO2排出量87g/kmとより一層向上しています。
まさに、スカイアクティブに近い開発方針。ガソリンエンジンと車体の軽量化を中心とする既存技術の進化の積み重ねによるエコカー開発ですね。ピラミッドの一番下のベースとなる技術は、DSG:ギアボックス/TSI:ガソリンエンジンによるパワーユニット(最近TVCMでも言われているダウンサイジングを実現する技術です)/TDI:ディーゼルエンジン技術。という、基礎技術の延長線上にある技術です。
ただし、フォルクスワーゲンの「BlueMotion」は、エンジンを中心とする基礎技術の進化だけではありません。その先にHVやEV開発といった新型パワートレーンの開発も含まれた考え方です。
実際、ピラミッド図にも、ハイブリッドドライブや電動ドライブの記述が見られますね。
特に、電気自動車モデルは、「Blue-e-Motion」というブランドを付けているように、ブルーモーションの進化系との位置づけでしょうか。
つまり、フォルクスワーゲンの環境戦略は、汎用性の高い基礎技術の進化を中心にした新型パワートレーンの開発まで含めた非常に大きな構えのものだということがわかると思います。販売量の多いフォルクスワーゲンだからこその全体を底上げするための戦略といえるでしょう。
さらに、フォルクスワーゲンの環境戦略はクルマだけに留まりません。クルマをつくる過程や燃料はもちろん、クルマとは直接関係のないエコ活動全てをサポートするものです。
例えば特徴的なものをあげるとBiodiversityという活動。生物多様性を守る活動です。
代表的な動物としてホッキョクグマの保護活動への支援が挙げられます。


このように、フォルクスワーゲンの環境戦略は非常に多岐にわたり、
・エコカーの開発(ガソリンエコカー、ディーゼルエンジンエコカー、HV、EVなど)
・生産過程や燃料源のエコ化
・クルマ以外の環境活動
など、社会全体に大きな影響を与えるものです。
だから、環境コンセプトもクルマだけでなく社会全体を意識した「Think Blue.」というものなんですね。
まさに、エシカルなクルマ会社のあり方のお手本のようなもの。この様な活動が実際に大きな効果を発揮しているのだとすれば、フォルクスワーゲンこそ最もエシカルカーに近いクルマをつくる企業だと言えると思います。
このような活動が、コミュニケーション上の扱いにとどまらず、実態を伴ったものに発展していくことを願っています。そして、トヨタを始めとする日本企業にもこのような活動を積極的に実施して欲しいものです。
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※デミオスカイアクティブや、フィットHVの試乗&実燃費情報はこちらの記事。
※デミオクラスの新型ハイブリッド車「アクア」(プリウスコンパクト)情報はこちらの記事。
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※ダイハツ・ミライースの試乗&実燃費情報はこちらの記事。
※ミライース以上の燃費が予想される、次期スズキアルト情報はこちらの記事。
※ついに発売開始トヨタの軽自動車「ピクシス・スペース」の情報はこちらの記事。
※フォルクスワーゲンのエコカー「ブルーモーション」については、こちらの記事。
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