BMW「X5」試乗記 「クリーンディーゼルは、今後の主流に」
- 2012-05/22 (Tue)
- BMW/MINI
といっても、CX-5のことではありません。
今回ご紹介するには、BMWの「X5」についての記事です。
以前、クリーンディーゼル絡みの一連の記事でお伝えした、
BMWのクリーンディーゼル車ですが、
BMWディーゼル第一弾「X5」遂にデビュー!
BMWディーゼルは、日本のポスト新長期規制をクリア!
その第一弾「X5」も多くがディーゼルモデルの販売とのこと。
CX-5に続け!BMW「X5」も7割がディーゼルモデル!
今回はこの「X5」ディーゼルの試乗レポートをご紹介します。
詳細は、以下をご覧ください!
やはり、CX-5同様に、【BMW X5 試乗】クリーンディーゼルが今後の主流に…松下宏
日本でもクリーンディーゼルに対する注目が高まる中、BMWも初のクリーンディーゼル搭載車を『X5』に設定した。現行X5は2007年6月の発売でモデルサイクルは長期化しているが、クリーンディーゼルを搭載したxDrive35dブルーパフォーマンスで魅力アップを図ってきた。
搭載エンジンは直列6気筒3.0リットルで、コモンレール直噴仕様+インタークーラー付きツインパワーターボなどによって180kW/540N・mのパワー&トルクを発生する。
X5は大型のSUVなので車両重量も2220kgと重いが、この動力性能があれば重量は問題にならない。ガソリン車でいえば、V型8気筒5.5リットルエンジン並みのトルクを持つからだ。
環境性能については、尿素を使って排気ガス中のNOxを大幅に低減するSCR(選択触媒還元)システムや、排気ガス中のPMをフィルターに吸着して燃焼・除去するDPF(粒子状物質除去フィルター)などによって、世界で最も厳しい日本のポスト新長期規制をクリアした。
運転席に乗り込み、エンジンを始動させて走り出しても、普通に走っているとガソリンだかディーゼルだか分からないくらい。
クルマの外にいてアイドリング状態の音を聞くとディーゼル特有の音が聞こえるが、防音対策が施された室内にはエンジン音がほとんど入ってこない。アイドリング中の騒音や振動のレベルは、ガソリン車に比べたらわずかに高いかなという程度だ。
アクセルを踏み込んだときの回転の上昇もまずまずスムーズで、タコメーターの針はガソリン車のように上昇していく。レッドゾーンが5000回転から始まるのを確認しないとディーゼルであることに気付かないくらいのスムーズさと考えていい。
加速の力強さは前述の高トルクが示す通り。重量級のボディをぐいぐい加速させていく。1750回転との低回転域から最大トルクを発生するので、アクセルを軽く踏むだけで力強い加速が得られる。この余裕はとても気持ちが良い。トルクの太さに加えて8速ATと組み合わされることが、滑らかな加速を実現している。
乗り心地はかなり硬め、というかしっかりした印象。標準仕様の19インチタイヤ装着車と、オプションのダイナミック・スポーツ・パッケージをオプション装着して20インチタイヤを履いた仕様の両方に試乗したが、乗り心地はどちらも相当に硬かった。
839万円の車両本体価格は相当に高い。しかもダイナミック・スポーツ・パッケージを装着したモデルは、ほかのオプションも含めて合計972万8000円の仕様になっていた。
ベース価格をガソリンの3.0リットルターボと比べると41万円高いが、タイヤが18インチから19インチになって、ヘッドアップディスプレーが標準で付くなどの違いがある。
クリーンディーゼルはエコカー減税で自動車取得税と自動車重量税が免税になり、クリーンディーゼル補助金も得られるので、これだけで最大57万円ほどのメリットが得られる。
更にガソリン車はハイオク仕様なので、クリーンディーゼルと比べたときの燃費の差も大きい。経済性を考えたら断然ディーゼルだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★
低回転域での高トルクは、「X5」でも共通する強みですね。
BMWは、欧州ではほとんどがディーゼルモデルとのこと。
先日も書きましたが、マツダのディーゼルもBMWのように上級ラインにも
ラインアップできるエンジンだと思います。
日本メーカーのディーゼル車開発も楽しみですが、
マツダのSKYディーゼルの展開も楽しみです。
こんな話も!
マツダ「CX-5:ディーゼル」が【ハイブリッド化】?!
日本メーカーも来年を目処に、ディーゼルモデルの国内投入を計画しています。
2013年国内メーカーのディーゼル投入動向
ホンダ「CR-Vディーゼル」2013年国内投入!「フィットディーゼル」に期待!
三菱「デリカD5」ディーゼルが2013年国内発売!=アウトランダーも・・・?!
スバルのディーゼル国内投入は2013年!
そして、マツダは、CX-5に続きアテンザでもディーゼルが主役に。
SKYディーゼル第2弾=マツダ「TAKERI」=次期アテンザはCX-5以上の燃費!
さらに、デミオやアクセラへの展開も確実視されています。
CX-5ディーゼル絶好調 ⇒ デミオ・アクセラにもディーゼル導入?!
これは、本当に、ディーゼル対ハイブリッドのエコカー論争が巻き起こる可能性を感じてきます。
参照)CX-5が巻き起こすエコカー戦争【ディーゼルvsハイブリッドvs軽】
参照)スバル「ボクサーディーゼル」をCX-5&アウトランダーと比較
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お疲れ様です。
ますます充実して楽しいサイトになっており、拝見するのをいつも楽しみにしています。
確かに、X5のディーゼルターボはさすがにBMWの直列6気筒エンジンであることもあって、エンジンNVHもかなり良く、スムースな加速が期待できます。
ちなみにガソリンエンジン同士で比較すると、エンジンNVHに最も優れているのが、ヴェイロンのW16気筒で、次いでV12、V10、V8(同列でボクスターなどに搭載するH6、BMWの直6)、V6>(ここはかなりギャップがあります)>H4、直4という序列になります。(この中でもV6は幅が広く、V8並みの振動特性を持つものから、4気筒並みの振動特性に甘んじるものがあります)
このX5のディーゼルターボは、直6ガソリンよりは若干振動があるとのことですので、良くできたV6ガソリンエンジンと同程度のNVHというところでしょうか。
ところで、気になる加速力については、手持ちの英語版Car&Driver誌やCAR GRPHIC誌によれば、X5のディーゼルターボ加速力もそれなりにはあるようで(下記)、2.2トンの巨体を力強く加速させるようですが、やはりガソリンエンジンにはかなり水をあけられている状況です。
X5(3Lガソリンターボ) X5(ディーゼルターボ)
0-100km/h加速 6.0秒 7.8秒
0-400m加速 14.7秒 15.6秒
最高出力 306馬力 245馬力
最大トルク 40.8kgm 55.1kgm
車重 2170kg 2220kg
これは、加速とは、車速を上げていく作業であり、仕事率(馬力)が決定的なファクターになる関係で、低回転域だけのトルク(換言すると「低回転で早めに馬力が立ち上がるものの、回転上昇に伴ってトルクが低下し、馬力的には高原現象化する状態」)だけでは、全力加速の場面では、その有効な回転域(低回転域)を一瞬で通過してしまい、エンジン特性を生かせないという結果に終わってしまうからです。
つまり、ディーゼルターボは、大きな速度変化を伴う、いわゆる「動的な加速」の場面は、あまり得意ではないということができます。
(ここでちょっと脱線しますが、巷では「新世代ディーゼルターボは加速力がすごい」と言われることが多いですが、これは、新世代ディーゼルターボは、エコカー志向のユーザが多いと推察され、多分に、1.5~2.4L級の車との比較における相対的な評価によるものであるからだと推察されます。なぜなら、3.5L級のガソリンエンジン搭載車の販売比率でさえ国内販売の1%以下、4L超級に至っては、0.1%程度以下の割合であることからしても、大排気量ガソリン車のオーナーの言ではないものが多いと推察されるからです。)
では、ディーゼルターボどのような場面で有効かというと、高いギアで高負荷の状況下で速度を維持する(あるいは20km/h程度の速度差の、余りエンジン回転変化が伴わない加速をする)という、いわゆる「静的な加速」の場面で有効と考えられます。
たとえば、長い登り坂で、多人数乗車であっても、平地走行状態の高いギアのままで、労せずして力強く登坂していく、という場面です。
私の場合、ガソリンのマルチシリンダーエンジンの持つ絹のような滑らかさや、エンジンの回転が高まると共に、どんどんとパワーが出てくるような、いわゆるスポーツ性の高い自然吸気エンジンが好みですので(ちなみに、3.4L程度以上の自然吸気ガソリンエンジンであれば1000回転程度の低回転域からでも、これらのディーゼルターボエンジンでは過給器が働く以前の回転域であるが故に、むしろこれらのディーゼルターボエンジン以上の加速力やフレキシビリティを持ち合わせているので、そういった性能に加えて、さらに高回転に向けて官能的に伸びていくエンジンということですが)、ガソリンが販売される限り、しばらくはパワー志向系の消費者としてメーカを支えていこうと考えています。
2012-05/22 22:46 (Tue)
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