マツダ「新型CX-4」は中国向け開発車種で日本には...世界トレンドのSUVクーペを一挙おさらい!
- 2016-06/02 (Thu)
- マツダ
カーウォッチのインタビュー記事から
sponsored link【インタビュー】マツダ「CX-4」の岡野主査に聞く
世界に通用する面白いクルマができると思った
先日の北京モーターショーで初公開されたマツダ「CX-4」。マツダいわくCX-4のコンセプトは「Exploring Coupe」だそうで、そのままの意味で解釈すれば「探求するクーペ」となる。これまでにないクーペルックなSUVとして登場したこと、どのようなターゲット層に向けて発売するのかなど、開発主査を務めた岡野直樹氏に聞いてみた。
――まずはCX-4の開発の狙いについて聞かせてください。
岡野氏:CX-4は、(CX-5から始まる)新世代商品群の販売がスタートした4年前から企画しました。その当時は、そろそろ中国をベースにしてクルマのコンセプトを立てても面白いのができるんじゃないかと思っていて、CX-4の開発が進むなかで、中国をベースにしながら結果的には世界に通用するコンセプトや開発内容になるなという予感がありました。
4年前を振り返ると、中国市場もセダン主体であったりと現在とは違っていました。今はSUVがこれだけ流行っていますけど、そんな市場でインパクトある新しいことができないかとコンセプトを練ってきました。完成したCX-4を見ると、かなり先端なところにいっているので、面白いものが作れそうな予感は当たったと思います。
――そうすると、CX-4は中国市場を意識していたということでしょうか。
岡野氏:中国で発売するということをファースト・プライオリティにしてきました。なので、今回の北京モーターショーをお披露目の場としました。中国とグローバルの両方を視野に入れていたかというと、当初はそこまでは入れていませんでした。だけど、結果的には、中国に同期すれば世界的にもマッチするかなという予感もあったので、当時の判断は正しかったと思っています。
sponsored link
――4年前というとCX-5が出たのが2012年ですね。マツダでは「一括企画」という概念で開発していますが、CX-4もCX-5の派生モデルとして当初から計画されていたのでしょうか?
岡野氏:そこはお答えしづらいのですが、マツダが「一括企画」を採用することで、ユニット、コンポーネントの生産の精度、性能がすごく高まっているということは言えます。CX-4ではこれを上手く利用できたので、非常に効率的に開発と生産ができました。
しかも、既にグローバル展開しているベースがあるモデル以外で、新規に中国で現地生産を立ち上げるというのはマツダとして初めての取り組みになります。新規モデルを中国で生産スタートするのは、他メーカーでも珍しいのではないでしょうか。
そういった状況でしたが、発売のタイミングも狂わず、品質的にも問題なく生産体制が整ったのは、すでに一括企画のモデルである「マツダ6(アテンザ)」を現地で生産していた経験の影響が大きいです。(ユニット、コンポーネントは)かなり作り変えましたけど、そのベースポテンシャル、完成度があったので、こんな離れ技ができたと自負してます。
――中国市場ではSUVモデルが凄く伸びていて若い世代が買っていますが、CX-4のターゲット層はどこに置いてますか?
岡野氏:若い人もターゲットの1つですが、私たちが考えているのは年齢、ライフステージということで切るのではなくて、価値観で切っています。家族との時間、公共性を重視するというよりは、もっと個人の生活の質を重視する、そういう人であれば、感度が合うのではないかと思っています。
実際の家族形態としたら、独身、カップル、子どもが小さいファミリー、エンプティネスターで気持ちはまだまだ元気というような人、SUVや大きなセダンをファーストカーで持っていて奥さんがセカンドカーとして乗る場合もあるでしょう。使い勝手よりも価値観で狙おうとしているんで、CX-9、CX-5、CX-4というネーミングのヒエラルキーは全然ないです。違う価値観を持ったオーナーを押さえていきたいですね。
――CX-4は具体的なライバルを設定しているのですか? このセグメントだとプレミアムメーカーにクーペルックなモデルが存在しますが。
岡野氏:少なくとも価値的、車系的なポジショニングとして挙げています。あるいはもっと小さいクラスだとメルセデス・ベンツの「GLA」も同じ価値観だと思います。ですが、直接的な競合を挙げるのは難しいです。今、SUVやセダンを所有している人や、「パサート CC」や「ラマンド」などを検討している人が、よく考えたらCX-4も検討材料になるとクロスショップしてもらえると期待しています。ハードウェアとして見た場合は、ベンチマークになるかなと感じています。
――まずは中国デビューとなったわけですが、日本国内にも導入してもらいたいという声があります。グローバル展開をもちろん考えていますよね?
岡野氏:今は検討中としか言えません。グローバルに出すとなると、中国で生産して出すというわけにはいかないので生産地を移す必要もあります。当然、規制も変わってくるので、パワートレーン展開も変えないといけないでしょうし、かなりの投資が必要になるので色々と検討して議論を行なっています。
マツダ的には、SUVクーペ「CX-4」は、かなり新しいカテゴリーを意識した挑戦だったようですね。
まあ、他社を見ると、既にSUVクーペ的なスタイルの車種は先行している車種も多くて、
それこそ、文中にも出てくる、ベンツ「GLA」もそうですし、

ベンツ「GLAクラス」国内発売!コンパクトSUVの本命は価格【344万円~】で超カッコイイ!
インフィニティのQX30なんかも近い価値観の車種でしょうか。

インフィニティ「Q30」&「QX30」の【16年春】発売が確定→日本ジャストサイズのプレミアムコンパクト!
sponsored link
同じく日産系では発表されたばかりの「ヴェヌーシアT90」もSUVクーペ。

日産「ヴェヌーシアT90」発表:新型SUVクーペがカッコいい!中国専用モデルで16年後半発売へ!
また、国内で発売されている海外メーカーでは、
DS(シトロエン)の「DS 4」なんかも、よりスポーツ性/ラグジュアリー性を高めたSUVとして、
中国で人気の高いブランド/車種になります。

シトロエン「新型DS4」日本発売:【超カッコいい】SUVクーペが【新6速AT】で【燃費32%】改善!
sponsored link
また、国内メーカーでは、ホンダの「VEZEL(H-RV)」もSUV×クーペを意識した車種になります。

ホンダ「VEZEL」の【セールスポイント】を動画解説:SUVの力強さ!クーペの艶やかさ!ミニバンの使い勝手!
もちろん、BMWやAUDIにも同じような車種はあり、完全にトレンドです。

BMW「X4」発表!【X3のクーペ版】=【SUV×クーペ】の新スタイル!【X3】とデザイン比較!

sponsored link
文中にあるように、マツダが新しいカテゴリーを作っているというわけではなく、
マツダとしては、安売りしなくていいブランド展開が一番ですから、
ラグジュアリーブランドがこぞって展開しているSUVクーペも作っておきたかったんでしょうね。
注目は、今後の日本への展開でしょうが、
どうも、今回のインタビューを見る限りは、やはり、相当先まで難しそうですね。
そもそもが、中国向けに開発された車種とのことで、それが世界展開に繋がるというには、どうなんでしょうかね。
他社もまだ中国専用車の展開をしているわけで、

日産「新型ラニア」発表:【日産最新デザイン】搭載の【中国専用セダン】が超カッコいい?

ホンダ「ACURA CDX」発表:VEZELベースの小型SUVで7月発売→中国戦略車がカッコイイ?
中国モデルは、中国専用モデルになる可能性が高そうに思います。
sponsored link
CX-4も、アテンザやCX-5のベースがあるので、一般的な新モデルよりは生産コストはかからないでしょうが、
これだけSUVのラインアップがあるなかで、CX-4というのも・・・
それよりは、ミニバン撤退に対する対策として、CX-9や、

マツダが「ミニバン撤退」が決定的!ビアンテも生産終了で、新型「CX-7」「CX-9」がファミリー向け?
CX-9のスモールサイズ3列シートSUVのとして、
CX-7等の開発のほうが日本市場にはウケそうですけどね。
最後に改めて、マツダ「CX-4」の概要ですが、中国での発売が6月を予定。
その後のグローバル展開は、完全に不明です。

マツダ「新型CX-4」発表:デザイン&スペックを完全公開→まずは中国戦略車として6月発売へ!
sponsored link
以下、公式デザインギャラリーと、実車デザインギャラリーも。
マツダ「新型CX-4」発表;公式デザイン画像集

マツダ「新型CX-4」実車デザイン画像集@北京モーターショー

※マツダの最新記事一覧は、こちらから
※マツダの最新モデルデザインギャラリーは、こちらから
- 同じカテゴリの記事
-
- マツダ「ロータリーエンジンEV」がFIATやトヨタに?他社OEM供給車が30年ぶりゼロ... (2021/02/01)
- マツダ歴代No.1人気は「ランティス」?フォード傘下の「フェスティバ」? (2020/12/27)
- マツダ「ロータリー復活拡大×トヨタ協業」が22年までの最優先事項に...高級ブランド化に布石! (2020/11/30)
- 【悲報】マツダ「FRプラットフォーム」発表延期!次世代CX-5やMAZDA6は22年以降に... (2020/11/14)
- 【吉報】マツダ「MX-30」ロータリーエンジン搭載EVも開発中!日本はHVモデルから! (2020/08/28)
- マツダ「R360クーペ」がロータリーEVで復活?実は「STAY HOME」ペーパークラフト! (2020/07/31)
- 【歓喜】マツダ「AZ-1」復刻発売の可能性?100周年人気投票No.1で...軽スポーツ復権! (2020/07/16)
- 【驚愕】マツダ「新型MX-30」日本ではガソリン車からの年内発売へ!年度内にEVも! (2020/06/24)
- マツダ「新型MX-30」初のEVが生産開始!日本発売は年内で欧州価格は約400万円! (2020/05/23)
- マツダ創立100周年へ歴代68モデルを振り返るカウントダウン!特大セールもあり? (2020/01/01)
- マツダ「新型MX-30」は初の市販版EVでRX後継?RX-8ばりの観音開きドアを採用! (2019/10/29)
- 【流出】マツダ「新型MX-30」発表へデザイン初公開!初の量産EVはMXのSUVだった! (2019/10/23)
- マツダ「新型EV」はSUVだけどCX-30とは違う!一部インテリア画像も判明! (2019/10/20)
- マツダ「次世代RX」は電気自動車?初の量産型EVを10月発表へ=次世代商品群の第3弾! (2019/10/05)
- マツダ「CX-30」に『ロータリーエンジン×電気自動車』搭載へ!「e-TPV」試乗車も… (2019/09/19)
- posted: 00:30
- トラックバック(0)
- コメント(0)
- Page Top
Comment
Page Top