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マツダCX-5試乗レポート㉖ ディーゼル=45km/hでも楽しめるエンジン!

マツダCX-5の試乗レポート第26弾は、もちろんディーゼルモデル。

お馴染み渡辺陽一郎さんの試乗レポートをご紹介します。

ガソリン車の試乗レポートもこちらで紹介させて頂きましたが、
その際にも、買いはディーゼル!と書かれていましたので、
念願かなっての試乗だったようです。

さて、その評価は?
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マツダ CX-5 SKYACTIV-D(クリーンディーゼル) 試乗レポート/渡辺陽一郎


いよいよ(ようやく?)CX-5 クリーンディーゼルに試乗だ!

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ]

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ]と筆者の渡辺陽一郎氏

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] リアビュー

悪路を走る機会が少なく、「背の高いクルマといえばミニバン」の日本では、SUVは販売しにくいジャンルとされてきた。

ところが、マツダ CX-5の受注は(SUVとしては)極めて好調だ。その背景にあるのは、「SKYACTIV-D」と呼ばれるクリーンディーゼルターボの存在だ。クリーンディーゼルは、受注全体の7割をも占めている。参照)マツダCX-5 驚異の売れ行き!ディーゼルが7割超

CX-5 XD(クリーンディーゼル)は生産開始が遅く、3月21日に公道でようやく試乗できたので、その結果を報告したい。参照)マツダCX-5最新情報:CX-5納期【3月末現在】

今回は、世間の関心が高いクリーンディーゼルと4WD仕様についてレポートしていきたい。

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] SKYACTIV-D + ディーゼルエンジン用i-stop

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] 試乗レポート1

CX-5 ディーゼルの一番の魅力は、42.8kgf-mという超強力な最大トルクだろう。

トヨタ ランドクルーザープラドのV6・4リッターが発生する38.8kgf-mを軽く上まわる。しかもディーゼルとあって、発生回転数はわずか2000回転と低い。発進直後に超強力な最大トルクがドライバーを襲うわけだ・・・。

などと考えながらビビリつつアクセルを踏むと、意外にも(?)普通に発進。もちろん力強いが、肩透かしを食らった気分になった。

実はこの設定こそ、CX-5の持ち味でもある。従来のクルマなら、アクセルの踏み始めの段階から駆動力を高め、ドライバーに「こりゃー凄い!!」と思わせただろう。

しかし日常的に使っていくと、驚かせるような設定では扱いにくいのだ。CX-5では、すべての機能にわたってサプライズ的な要素は抑えられている。

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] 試乗レポート2

そこで、2,000回転付近を多用して走ってみる。

発進時はATレバーをDレンジに入れ、アクセルを軽く踏む。深く踏み込むと、エンジン回転がスグに2,000回転を超えてしまうからだ。発進して2,300回転くらいに達したら、少しアクセルを緩める。

前述のようにサプライズを避けたCX-5のアクセルは、ペダル操作に対する反応が忠実だ。微妙な調節がしやすいオルガンペダル(下端を床で支持する縦長のペダル)の特性を生かして少しアクセルを緩めると、滑らかにシフトアップする。

この操作を数回続けて4速あたりに達すると、42.8kgf-mの真実が見えてきた。

「本当にディーゼル?」実に滑らかな吹け上がり

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] 試乗レポート3

わずかにアクセルを踏むだけで、車速が力強く上昇していく。官能的なエンジンといえば、一般的には高回転域の吹け上がりが機敏なタイプだが、CX-5のディーゼルでは対極の楽しさを味わえる。

低い回転域に身を委ねる快感。「時速45km/hでも魅力あるエンジン」は貴重だろう。厳密にいえば、意地悪にATのマニュアルモードを操作して1,500回転以下から加速を開始すると、最初の段階では車速の上昇が鈍い。

1,700回転付近に達すると、駆動力が盛り上がりを始める。この回転域が強力なトルクのスタート地点だと分かる。もちろん、Dレンジで走れば不都合は感じない。

ディーゼルが初体験のドライバーは、低回転域ではカリカリした特有のエンジン音が気になると思う。ディーゼルでは静かな部類だが、ガソリンと比べればクセのある音質だ。注意を要するが、50歳のオジサンになった筆者には懐かしい。

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] 試乗レポート6

20年ほど前に運転したパジェロ、ランクル、デリカスターワゴンなどを思い出した。冷静に振り返れば当時のディーゼルは高回転域の伸びが悪く、何より窒素酸化物や粒子状物質の排出量がヒドかったが、思い出は都合の良い部分だけ残る。

あの頃の記憶が蘇り、しばし感慨にふけった。CX-5を買えば、30歳の頃に戻れるだろうか・・・とアホな妄想はともかく、42.8kgf-mの真実が分かったところで、さらにアクセルを踏み込む。

吹け上がりは非常に滑らか。本当にディーゼルか?という感じだ。

前述のカリカリ音も、3,000回転に近づくと気にならない。2500回転付近から最高出力の発生する4500回転付近までは、例えて言うならV型8気筒のガソリンエンジンと似た印象だ。昔のディーゼルとは異なる。参照)CX-5ディーゼルはまるでV8エンジン!

Dレンジでフルにアクセルを踏み込むと、約4,800回転でシフトアップ。

テストのためにマニュアルモードを使って同様の操作をすると、5,500回転まで回り切り、2~3秒後にシフトアップした。とはいえレッドゾーンの領域に飛び込んでおり、誤った運転の仕方だが、高い性能を備えることが分かった。

慎重に選んで欲しい、クリーンディーゼル選択の際の「タイヤサイズ」

走行安定性はどうか。基本的な挙動はCX-5 20S(ガソリンエンジン搭載車)に近いが、ターボを装着したディーゼルエンジンとATの容量拡大により、前輪側の荷重は100kgほど増えている。これに伴い、スプリングレートとボディの傾きを抑えるスタビライザーは強化された。

CX-5 XD(クリーンディーゼル)のタイヤは、20Sと同じ17インチ[ヨコハマ・ジオランダーG98]に加え、20Sでは用意されていない19インチ[トーヨー・プロクセスR36]も、XDではラインナップされている。

サスペンションの設定は、両タイプとも完全に同じだ。

マツダ CX-5 XD[4WD/ボディカラー: スカイブルーマイカ] 225/65R17 102Vタイヤ & 17インチアルミホイール

まずは、4WDで17インチタイヤを装着したCX-5 XD(クリーンディーゼル)を試す。

20S(ガソリンエンジン搭載車)に比べると前輪側の重さを意識させ、操舵に対する反応は少し鈍い。峠道を積極的に走れば旋回軌跡を拡大させやすいが、一般的なSUVに比べれば良く曲がる。タイヤの歪みは感じるが不安はない。

危険回避を想定して不用意にアクセルを閉じても、後輪が踏ん張る。横滑り防止装置の作動にも遅れはなく、挙動の乱れを抑え込む。

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] 225/55R19 & 19インチアルミホイール

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] 試乗レポート5

では、前輪駆動の2WDではどうだろうか。タイヤの組み合わせを変え、19インチを履くCX-5 XD・Lパッケージ(クリーンディーゼル)を試した。

サイズは17インチが225/65R17なのに対し、19インチは225/55R19。19インチはタイヤ幅は同じで扁平率を55%に下げ、インチアップを行った。コーナーリング時の歪みが抑えられ、路面をつかむ力が強まった印象。

コーナーリング時の速度も高めやすい。微小舵角から操舵に対して正確に反応し、20S、さらにいえばアクセラなどの運転感覚に近づく。乗り心地は硬めだが、サスペンションの伸縮性は良好。粗さはなく、引き締まり感と表現できる。

従ってボディの重いディーゼルには19インチがピッタリともいえるが、好みの違いに収まるだろう。17インチは操舵に対する若干の緩さがSUVらしく、機敏に動かさないことで快適性を高める面もあるからだ。17インチは扁平率が65%に高まり、乗り心地も柔軟だ。

CX-5におけるタイヤサイズは重要な違いだから、購入前にはぜひ乗り比べて頂きたい。きっと、これもCX-5を買う楽しさになることだろう。

CX-5では装着したい!「セーフティクルーズパッケージ」

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ]

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ]

2WDと4WDを乗り比べ、4WDの効用も把握できた。4WDは雪道や未舗装路で強いが、舗装された峠道などを走る時の安心感にも結び付く。

例えばハンドルを1回転近く回す急なカーブを曲がる時、2WDでは高い駆動力によって内側の前輪が空転する場合がある。この時、4WDであれば電子制御される多板クラッチの締結力が強まり、後輪の駆動力配分を高めて走行安定性を確保する。

雨天の高速道路などでも前後輪に微妙な回転差が生じ、4WDの機能を生かせるから、総じて走行安定性が向上する。また、不意の降雪に見舞われた時、SUVが登坂路で立ち往生したら情けない。210mmの余裕ある最低地上高も、4WDとの相乗効果で走破力を高める。

4WDの価格は21万円。安い部類に入るので、積極的に選びたい。

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF] サイドモニター

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF] サイドモニター(拡大)

もうひとつ装着したい機能が、セーフティクルーズパッケージだ。3つの装備を組み合わせたメーカーオプションで、特に「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」に注目したい。フロントウィンドウの内側にレーザーセンサーを装着し、追突を防止するものだ。
参照)マツダCX-5 衝突回避システム

作動するのは時速4~30kmの範囲。時速20km以下なら完全に停止する。渋滞など、ゆっくり走っている時の追突に備えた機能だ。レーザーレーダーは雨や霧でも検知するが、CX-5の検知範囲は約10mだから、時速30km以上では作動しない。歩行者や自転車も検知することができない。

その代わり価格が安く、斜め後方の車両を認識して警告する「リア・ビークル・モニタリングシステム」「クルーズコントロール」と併せて7万8,750円に抑えられた。

注意したいのは、前述のようにレーザーレーダーの検知範囲が短いため、クルーズコントロールは従来型の単純に定速走行できる機能に留まるということだ。車間距離を制御して追従する機能はない。

ならばクルーズコントロールを省いて5万円以下にならないのか。開発者の返答は「もっと安く付けられます」。それならば、スマート・シティ・ブレーキ・サポートとリア・ビークル・モニタリングシステムも全車に標準装着して、量販効果に基づき価格アップを3万円程度に抑えて欲しい。価格据え置きの特別仕様車を設定する手もある。

マツダ CX-5 XD・Lパッケージ[FF/ボディカラー:ジールレッドマイカ] フロント

それにしても、CX-5は久々と言える程、実に興味深いクルマだった。20Sのガソリンエンジンは軽快な運転感覚が楽しく、XDのディーゼルは奥の深い魅力を秘める。参照)CX-5試乗:ガソリンモデルも素晴らしい!

一般的なディーゼルの使い方は高速道路の長距離移動だが、2,000回転付近を積極的に使えば渋滞時でも退屈しない。ハンドル/アクセル/ブレーキは、ドライバーの操作に対して忠実に反応し、車両との一体感が味わえる。さまざまな機能に気を配り、1台のクルマとして整合性を持って結実させた。参照)CX-5ディーゼルはスムーズでしなやかな乗り心地

唯一、難点を挙げるなら、1,840mmの全幅と良好とはいえない斜め後方の視界がある。最小回転半径も5.5mだから小回り性能もいま一歩。主力の市場は、SUVとあって相変わらず北米になるからだ。参照)CX-5は至高のディーゼル!ただ、やっぱりデカイ・・・

となれば、日本ユーザーとしては、ひとまわり小さな「CX-3」の登場を望みたい。エンジンは1.6リッタークラスのさらにエコ度を高めたディーゼルはどうか。良いクルマに乗ると、妄想もどんどん膨らむ。参照)「CX-5」に続き「CX-3」発売?!

日本のユーザーを見据えた今後の発展にも期待したい。

★★★関連記事ルート案内★★★
【CX-5】人気記事は、こちらから
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マツダ【CX-5】試乗レポート一覧はこちらから
マツダ【CX-5】基本情報は、こちらから
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